Kraft Architects  Atsushi Nakamura

滝観洞観光センター受付施設

岩手県住田町にある滝観洞の観光案内施設プロポーザル。鍾乳洞の奥に滝を抱く滝観洞は、目的地そのものだけでなく、駅や駐車場から山あいを進み、少しずつ自然の気配へ近づいていく道のりにも固有の魅力があると考えました。そこで私たちは、そのアプローチ全体を神社へ向かう参道になぞらえ、「滝参道」と名付けることから計画を始めました。

施設は、受付・物販・食堂・休憩の機能を単に収めるのではなく、洞窟へ向かう体験の途中に立ち上がる拠点として計画しています。既存の高低差を活かしたRC造の人工地盤の上に、地場産材による軽やかな木造大屋根を重ね、深い軒下に半外部の居場所をつくりました。食堂からは山並みや気仙川、SLの風景を望み、地域の名物である滝流し蕎麦やイベントの賑わいも受け止めます。

観光施設を、消費される建物としてではなく、地域の記憶と自然への敬意をつなぐ風景の一部として捉え直す提案です。訪れる人の体験、地域の産業、日常的な運営が重なりながら、世代を超えて受け継がれる「滝参道」のある風景を目指しました。

所在地:岩手県住田町
延面積:150㎡
主要用途:観光受付施設(物販店舗・飲食店舗)
構造/規模:RC造+木造/2階
設計プロポーザル 2次審査ファイナリスト