Kraft Architects  Atsushi Nakamura

Retreat Villa Hokkaido

各ヴィラは、北海道の雪景色と山への眺望を受け止める、静かな滞在の場として計画した。大きな開口と深い軒下によって、内部と外部のあいだに緩やかな距離をつくり、室内にいながら森の気配や雪の明るさを感じられる構成としている。室内には、飛騨の古民家から移築した古材や、日本的な素材感を現代的に再解釈した要素を取り入れた。力強い梁や柱は、単なる装飾ではなく、時間の蓄積を空間に与える骨格として扱っている。その一方で、家具や水まわり、照明、暖炉まわりは現代的な快適性を備え、伝統的な質感と洗練された滞在機能が自然に共存する空間を目指した。火を囲むリビング、外部へ広がるテラス、雪景色へ開かれた開口が連続することで、滞在者は建築の中に閉じこもるのではなく、風景の中に身を置くように過ごす。古材の記憶と現代の暮らしを重ね合わせ、時間をかけて価値が深まる客室空間を提案している。

所在地:北海道  
敷地面積:18,600㎡   
主要用途:ビラ + リトリート施設  
構造/規模:木造/2階  
竣工:unbuild  

ランドスケープ : Yuta Kobayashi