Kraft Architects

風と暮らす街 ~Wind Architecture~

 本計画敷地は、埼玉スタジアムと綾瀬川に挟まれた新興住宅地にある。クライアントはいわゆる利益第一主義の住宅地でなく、後世に残る新たな価値を育むことができる新しい街並みを実現することを強く望んでおり、街並みと自然が共生した住居群の提案が求められた。共有の価値が大きく揺らぐ昨今において、共同体としての住宅地について再考した。運営管理が負担となる従来の「コモンスペース」なく、狭義の共有の概念から逃れた新しい共有の概念をつくることで共同体の在り方自体を追求できないかと考えた。この場所に心地のよい風と感じる風を分析・解析し、その風と風が抜ける隙間を住宅地全体で共有することで敷地境界を意識しない軽やかで視線のぬけを共有する街並みの在り方を提案した。
 敷地の所有と共有の狭間を行き来する軽やかな「風景」は環境共生の思想が育まれる住宅地として次世代の豊かさを獲得するだろう。

所在地:埼玉県さいたま市 
延面積:30坪前後×24街区 
主要用途:一戸建ての住宅・住宅地 
構造/規模:木造/2階 
竣工:2022年4月予定
早稲田大学と共同研究:微気候を活用した環境配慮型住宅地における居住者の熱的快適性に関する研究